コラム

相続放棄をする場合、公共料金の支払いや解約は不要!手続きや注意点について解説

2023.05.26

相続放棄をする場合、公共料金の支払いや解約は不要!手続きや注意点について解説

相続放棄をする場合、公共料金の支払いや解約は不要!手続きや注意点について解説

相続放棄を考えている場合は故人が契約していたものの支払いには十分気をつける必要があります。

なぜなら、請求書が来たからといって慌てて遺産から支払いをしてしまうと、後に相続放棄ができなくなってしまう可能性があるからです。

今回は特にどうすれば良いか迷いやすい公共料金の支払い・解約の手続き方法や注意点について解説していきます。

相続放棄をする場合の公共料金の支払いはどうなる?

相続放棄をする場合の公共料金の支払いはどうなる?

相続放棄をする際、公共料金をはじめとするサービスの支払いや解約を身内がするかどうか悩みますよね。

まずは被相続人が亡くなった際、公共料金の支払いはどうしたら良いのかを解説していきます。

公共料金の支払いや解約手続きは原則必要ない

被相続人が亡くなって公共料金の滞納があった場合、相続人は滞納分の料金の支払いや解約手続きをする必要がありません

かえって、相続放棄をするなら借金や滞納料金には一切触れない方が無難です。

相続放棄をするなら被相続人の財産からは支払わないのが安全

相続放棄を考えている人は公共料金の支払いを被相続人の財産から払おうとしない方がいいでしょう。なぜなら被相続人の財産を使った場合相続放棄ができなくなる可能性が高いからです。

これは公共料金以外の家賃やNHKなど毎月支払いをするサービスすべてに言えることなので、相続放棄をする際は、被相続人が契約しているサービスには触れないようにしましょう。

解約手続きをする場合も相続放棄が受理された後にするのが安全

借金はあるけれども公共料金の滞納はないなどといったケースの場合、公共料金を解約しようと思う人もいるでしょう。その場合は必ず相続放棄が受理された後に手続きを行ってください

民法921条1号において、相続人は被相続人の財産の一部もしくは全部を処分した際に相続を承認したものとみなすという記載があります。

故人が公共料金の延滞料金を抱えておらず、解約をするだけなら財産を処分したことにはならないため、公共料金の解約は原則問題ありません。

しかし、相続放棄前に行うとトラブルのもとになるので、トラブルへの対策として相続放棄が受理された後に解約をするようにしましょう。

相続放棄をしても支払いが必要になるケース

相続放棄をしても支払いが必要になるケース

基本的には相続放棄をしたなら滞納分の公共料金の支払い義務は発生しませんが、例外も存在します。

ここでは、相続放棄をしても支払いが発生するケースについて解説します。

被相続人と同居していた相続人が相続放棄後も同じ家に住み続ける場合

まず挙げられるのが被相続人と同居していた人が相続放棄後も同じ家に住み続ける場合です。

この場合一緒に住んでいたので当然相続人もガスや電気などの公共サービスを利用しているでしょう。また被相続人が亡くなった後にサービスを解約して新たに契約を結ぶのではなく、契約者の名義を変更してサービスを継続利用することになります。

名義を引き継ぐなら延滞料金も引き継ぐことになるのは当然です。延滞が続いているといつライフラインが止まってもおかしくないので、なるべく早く支払いを済ませましょう。

被相続人の配偶者が相続放棄をした場合

被相続人と婚姻関係にある場合、公共料金は日常家事債務と判断され、相続放棄をしても支払いの義務が残る可能性が高いです。

公共料金や食費など夫婦が生活を送るために必要な費用を日常家事債務と言います。民法上、夫婦の生活で発生する費用は双方で分け合って負担すべきと考えられています。

そして配偶者に公共料金の支払いを任せていて滞納したまま亡くなってしまった場合、相続放棄をしても公共料金は日常家事債務なので支払わなければいけません。

ちなみに日常家事債務に関しては別居中や離婚調停中でも残るため注意してください。

相続放棄をする場合の公共料金の支払いに関する注意点

相続放棄をする場合の公共料金の支払いに関する注意点

相続放棄をするにあたって、公共料金の支払いや解約には注意点があります。それでは注意点を確認していきましょう。

公共料金の支払いをする時は念の為相続人の財産から支払う

滞納分の公共料金の支払いをするなら自分をはじめ相続人の財産から支払いましょう。先ほど解説したように被相続人の財産を移動させた場合、相続の意思があると判断され、相続放棄ができなくなってしまいます。

特に配偶者が亡くなったケースなど相続放棄をしても公共料金の支払い義務が残る場合、自分の貯蓄で穴埋めをするのは痛手ではありますが、他の借金の相続義務が発生してしまう可能性があるので、自分をはじめとする相続人の財産から払いましょう。

解約の必要はないが相続放棄受理後に業者への連絡をする

被相続人が亡くなった場合、業者に相続放棄をした旨を伝えれば手続きを行ってもらえます。放置して滞納料金が膨大な金額になったタイミングで連絡が来るよりも、早い段階で手続きを済ませておいた方が良いでしょう。

相続放棄を行った旨がわかる書類の提出などを求められることはあるかもしれませんが、業者が相続放棄を済ませている人に滞納分の料金の請求をすることは無いので安心して相続放棄の旨を連絡してください

しかし、相続放棄が受理される前だと業者側にはまだ滞納分を請求する権利があります。したがって連絡を入れるのは相続放棄が受理された後にしましょう。

相続放棄をする場合、公共料金には触れない

公共料金に限らず基本的に借金を抱えている人が亡くなった場合、相続人は被相続人の財産には一切触れないのが一番安全です。

もちろん公共料金の滞納分や解約に関しても同様なので、自分の手持ちからでも支払いはしない方が無難でしょう。

しかし、場合によっては相続放棄をしても公共料金の支払義務が残ることがあります。この場合は今住んでいる家のライフラインが止まってしまうリスクがあるので、なるべく早く支払いを済ませるようにすることをおすすめします。

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