相談事例

音信不通だった妹から「両親の自宅を売って売却代金を分配したい」と連絡がきた

2021.02.15

音信不通だった妹から「両親の自宅を売って売却代金を分配したい」と連絡がきた

相続問題

私の両親はそれぞれ認知症と癌になったため、15年前から夫と子ども3人とともに両親の自宅へ転居して、私が介護をし続けました。そして、3年前に母が、今年になり父が亡くなりました。両親の遺産は自宅だけだったのでこれまで介護をしてきた私がそのまま住み続ければよいと思い何もしませんでした。ところが、この15年間、音信不通だった妹から突然、遺産分割の調停を申し立てられました。申立書には両親の自宅を売って売却代金を分配したいと書いてありますが、私は家を出て行かなければならないのでしょうか?

対応方法

相続人はお姉さんと妹の2人だけとのことなので、法定相続分は2分の1ずつになり、自宅に住み続ける場合には、家の価値の半分を現金で妹に支払うのが原則です。ただ、ご両親の介護をずっと続けていたということなので、その介護によりご両親が老人ホーム等へ入所しないですみ施設利用料などの介護費用が節約できたといえれば、その節約分を遺産への貢献とみなして、法定相続分を修正できる可能性があります。なので、調停で介護の主張をすることが重要であり、弁護士を代理人として介護の主張立証を尽くすことにしました。

結果

対応完了までにかかった期間:2年6ヶ月
ご依頼者様にかかった費⽤:着手金33万円+成功報酬(自宅の不動産価額の5%+税)

母親については入院や通院の履歴が長く医療機関から10年分のカルテの取り寄せができたため、依頼者による介護の必要性を立証でき、法定相続分2分の1からの修正が裁判所に認められました。そのため、自宅の不動産価額の2分の1から減額された金額を妹に支払うことで自宅を単独取得できました。介護の立証には、多量に渡る医療記録の分析が必要なため、弁護士への依頼は必須といえます。

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