遺産の使いこみ
主に被相続人と同居していた相続人が被相続人の生前にその通帳や印鑑を管理して、自分のために使いこんでしまう事例。非同居の相続人から生前に使いこんだ分を遺産に戻すことを主張することが多いが、実際に預貯金が目減りした分が被相続人の意思によらず同居相続人が無断で使ったことを立証するのは難しい。
遺産分割の調停で、一部の相続人が同居相続人の使いこみを主張し、同居相続人がこれを認めないままなら、調停を進めることができなくなる。この場合、使いこみを主張し続けるためには相続人が地方裁判所に同居親を被告にして不法行為による損害賠償請求訴訟を提起する必要がある。